口臭を伴った歯周病治療例2
■治療前は(左の写真)歯肉を炎症(腫れ・出血・排膿)、歯石沈着も著しく、口臭もひどかった。
  治療後は(右の写真)歯肉の炎症症状はかなり改善され、口臭も無くなった。
  治療は、徹底した歯磨き指導と歯石除去のみでここまで改善された。


■口腔内細菌と全身疾患との関わりについて

  口腔内に存在する病原菌はう蝕や歯周病(歯槽膿漏と一般的に言われている)などの疾患を発症させるのは言うまでもありませんが、以前から細菌性心内膜炎(重症化すると心臓弁膜症になる)や腎炎、リウマチ性関節炎、リウマチ熱、筋炎、結節性紅斑、結節性狼瘡などの全身疾患を発症させたり、う蝕を放置して重症化させた結果、骨髄炎や急性縦隔洞炎を発症して死に至ることが知られていました。

  近年、主に歯周病菌が血管内に入り動脈硬化を引き起こし、血栓を形成するのに関与して心筋梗塞や脳梗塞、手や足の先が壊死して切断に至るバージャー病の原因になっている場合があることが分かってきました。また歯周病菌は白血球からTNF−αを放出させ、インスリンの働きを減弱させるため糖尿病を悪化させたり、逆に糖尿病は口腔内の炎症を悪化させます。歯周病を治療してコントロールすると血糖値のコントロールもできる場合があることも分かってきました。さらに、高齢者の方は口腔内を清潔にすると誤燕性肺炎を発症するリスクも低下させることができます。

  歯磨きは毎食後に行い、口腔内を清潔に保ち、歯周病やう蝕は早期発見・早期治療を行い、年に最低一度は定期健診に心掛け、口腔内疾患だけでなく全身疾患への影響を及ぼさないようにしましょう!

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